11/75 巨大都市装置

ken1062007-01-09

「グレートホール」の模型です。設計したのはナチスドイツの建築家アルベルト・シュペーア Albert Speer ですね。ドームの直径は250m、収容人数は15万人。ちなみに東京ドームが直径210m、収容人数は5.5万人です。右側の模型はライヒスターク(国会議事堂)です。「グレートホール」がいかにスケールオーバーな建築かが分かります。
ドイツをファシズムに染めたヒットラーはよく知られているように誇大妄想的な世界観をドイツ国民に押しつけました。古代ローマ人の第一帝国、ビスマルクの第二帝国に続いて自分たちは第三帝国を築かなくてはならない。そして首都ベルリンをそれに見合う千年王国の都に改造すべきだ。
シュペーアヒットラー総統の意を受けて、ベルリンを第三帝国の帝都にふさわしい都にすべく、この「グレートホール」を構想したのです。優秀なエンジニアでもあったシュペーアですから、この巨大ドームを建設するための技術的な裏付けをもっていたかも知れません。「都市装置」としての建築です。