28 意図しない描写

デカルコマニ

デカルコマニーとはつるつるした光沢紙の上に絵具をたらし、上から紙で押さえて模様をつくる絵画技法です。瀧口氏はこれを作品のタイトルにしました。デカルコマニーによる作品をいろいろ見ていると、絵を制作するとは結局どういう事なのか考えさせられます。如何に描くかではなく、出来たものの善し悪しを「判断」することが絵の制作なのではないか。こんな感じを受けるのですね。そういえば、デジカメで写真を撮るようになってこれと似た経験をしたような気がします。

デカルコマニー 1972 by 瀧口修造