リアルト橋 Ponte di Rialto から見た大運河です。メインストリートに自動車が走ってない現代都市がここベネチア以外にあるでしょうか。自動車を排除したおかげで、静けさと水面の美しい反射という大きな副産物がもたらされました。車は都市にとってエイリアンです。突然、無原則に侵入してくる厄介な異物です。しかし車は20世紀の発明品ですから、1000年以上の歴史をもつベネチアにとって今の状況は近年の出来事にすぎません。過去において、馬やロバの時代に舟を輸送手段に使った都市として、きっと何らかのすごさをもっていたでしょう。しかし現代人の我々がそれをイメージするのはちょっと難しいですね。
