69/75 エネルギーの塊

ken1062006-12-13

新宿の超高層ビルが建設中の様子です。30年くらい前のことですね。ビルのてっぺんにクレーンを載せて建物の部材を吊り上げています。
建築物はエネルギーの塊です。これは2つの面から説明できるでしょう。1つは位置エネルギーから。もう1つは燃焼エネルギーからです。
建築物をつくる過程を考えれば、地面より上にある全ての部材は位置エネルギーを持っていることがイメージしやすいですね。鉄骨構造にカーテンウォールの高層ビルなどは、ほとんどの部材をクレーンで吊り上げてつくっていきます。そのとき使われた膨大な運動エネルギーは位置エネルギーにかたちを変えてビルに保存されているのです。したがって、静かに動かない建築物は実は巨大なエネルギーを温存しているんですね。
一方、建築物が燃えた時、膨大なエネルギーを放出することは、建物が火事のときを考えればただちに理解できるかと思います。
このように、建築物はエネルギーの塊なんですね。建物が破壊されるような事故があった時、その事実が恐ろしい現実となって露呈してしまいます。