透かす

なに遮るものなく自然の気の中に浸りつくした状態こそ日本の空間の理想である。しかし実際の生活ではプライバシーがないわけにはいかないので適当な遮りが必要となる。遮りながら遮らず、空気を流動させ、そのことによって空間の等質感を味わえればすばらしい。このための技法を「透かす」と呼ぼうと思う。西澤文隆

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