社会的サインとしての外観 37/75

ken1062006-11-11

「ちいさいおうち」The little house の扉には、作者のバージニア・リー・バートン Virginia Lee Burton が自ら描いた「おうち」の絵が載せられています。家型の代名詞といってもいいほど、この絵はよく知られていますね。
建築は所有者だけのものではなく、その地域やまちのものでもあります。建築は社会の共有財産ですね。住宅も例外ではありません。したがって建築物は、それが何の建物であるか、そこでどんなことがなされているのか、などの基本的情報を自ら外観に表す義務があるはずです。「社会的サイン」としての働きを外観に持たせる必要があるのです。
この「ちいさいおうち」は、この絵を見た瞬間に「あーこれは家だ」と分かるほど「社会的サイン」の働きを強く持っています。家のイメージとして完全に定着していますね。そしてもう少し付け足せば、建物に感情=表情があって、それが外観に現われてくるのも、実は「社会的サイン」かもしれません。