60/75 図面と模型

ken1062006-12-04

磯崎新水戸芸術館の模型です。磯崎はコンセプトを最も重視する建築家です。建築はたとえ実現しても、数百年も経てば壊され、地上から消滅してしまう。しかしそのコンセプトは絶対に消滅しない。建築史の琴線にふれれば、千年でも生き続ける。そんな信念を持っているからですね。
模型についても、腕のいい職人が木で作れば数百年はもたせることができるようです。磯崎はコンセプト同様、木製の模型をつくることも重視しています。その他、シルクスクリーンやハイビジョン映像などで自分の作品を記録しています。どのメディアが一番長くもつのか、、、。
木製の模型は数百年の昔から作られてきました。種類はスタディー用やプレゼン用などいろいろですが、確かに現在まで残っています。その建築が実現したかどうかよりも、その模型自体がもつ力と込められたコンセプトに我々は興味をひかれるでしょう。こんな点に「建築」の面白さがあるのです。