35/75 大自然 super-nature

ken1062007-02-15

自然について考えてみます。我々の身近にある自然は、多くが人間に制御されて存在しています。まちなかの樹木はもちろん、郊外の山林も人間が伐採や土留め工事などの管理をしないと現在の姿を保つことはできないでしょう。雨や風などの自然現象については人間はたしかに受け身ですが、命や生活を確保できる程度の対策はなし得ています。
わかりやすく極論すれば、我々に身近な自然は「人間がつくったもの」です。
さて、ここで建築との関係を考えてみましょう。一般に自然と対になる言葉は人工です。「自然と人工」は最強の二項対立ですね。普通、建築は人工の代名詞として自然と対立するものと考えられています。しかし仮に自然も「人間がつくったもの」だとすれば、建築は自然のカウンターパートではありません。
という訳で、人間が制御できない未知の存在を「大自然」と措定して、「建築」のカウンターパートと考えてみたいと思います。そのイメージ映像がこの写真です。高くて険しい山々と谷。崇高で荒々しい峡谷。
「人間」「建築」そして「大自然