フラー 1895-1983

fuller

フラー 
Richard Buckminster Fuller
(1895-1983)

フラーは米国の構造家、教育者です。自然科学者として構造物の実験的研究をし、幾つかのオリジナルな発明を成し遂げました。Dymaxion 「ダイマキシオン」、Geodesic Dome 「ジオテジック・ドーム」などが有名です。構造家フラーの特徴は、数々のアイディアが独自の哲学に裏打ちされ、環境や地球、宇宙へと広がる開かれたヴィジョンを持っていた点です。

フラーの名言の一つです。「どんな規模であれ、宇宙は張力の海に浮かぶ圧縮力の島々によって構成されている」

ダイマキシオン」とは Dy-max-ion = Dynamic-max-tension「動的な最大限の張力」という意味です。この原理を応用して、ダイマキシオン・カー、ダイマキシオン・ハウスなどを考案しています。また「ジオテジック・ドーム」は世界中で無数につくられていますが、純粋に彼のオリジナルな発明と言い切れない面もあるようです。しかし彼の思想体系にしっかり位置づけることができるオリジナリティーは確かなものです。

フラーはマサチューセッツ州に生まれました。18歳でハーバード大学に入りますが2年間学んだだけでした。その後、30代前半まで人生の試行錯誤を繰り返したようです。海軍兵学校への入学、実験的研究、事業の失敗など。22歳のとき結婚したアンヌは生涯の伴侶となり、60年以上連れ添いフラーと同じ年に亡くなっています。

54歳から25年間、南イリノイ大学の教授を務めました。学生との交流を活発に行い、コーネル大学、MIT、プリンストン大学など多くの学校でセミナーやレクチャーを行いました。