73/75 壁

ken1062006-12-17

ベルリンの壁です。ポツダム広場周辺だと思われます。もちろん現在は撤去されてありません。この写真で見るように鉄道の線路までも分断する絶対的な存在でした。ベルリンの壁は東から西へ市民を亡命させないという機能を超えて、東西分断の象徴でした。
壁は「仕切る」働きをします。人の動きを止めるものです。そしてベルリンの壁のように象徴的な存在になりやすい建築物の要素です。他にも城壁、こころの壁、ファイアーウォール、などなど他分野にもいろいろ見つかりますね。防御とか守りの代名詞です。
ところで、建築の平面図は壁で構成されています。壁によって機能が生まれ、人やものの動線が示されるのですね。
逆の面から見ると、壁は建築の可能性を限定するものです。設計をはじめた段階の柔らかい平面図は、細部が詰められてゆくと固くなり、アイディアが消え刺激的な可能性はしぼんでゆきます。夢から現実へですね。