72/75 テクノロジーと大自然

ken1062006-12-16

ここで言う大自然とは、山や海のことではありません。人間の想像力を超えるスーパーな「自然」です。一般に「自然」といったら、そのカウンターは「人工」です。この2つは二項対立の概念であり、人間がコントロールできる=できない、という理解可能な範囲にある概念ですね。
大自然はこの二項対立を越えて、もはや人間にはイメージできない崇高な存在です。うまく定義できない不確定な概念です。したがって、建築、文学、科学などさまざまな分野から手がかりを探す必要があります。例えば、核エネルギーは「大自然」を考える一つの手がかりになりそうです。
原子核の研究によって人類は核エネルギーが使えるようになりましたが、未だそのコントロール方法が確実ではありません。しかし、とにかく原子核の操作によって、我々は桁外れに大きいエネルギーを得ることができるのです。ものが燃焼するときに出すエネルギーに比べて核融合の場合100万倍、核分裂の場合1億倍です。しかし、その代償として核廃棄物の処理が未解決の大問題として残されていますね。