22 「国家」や「国民」という概念

ken1062014-10-31

「国家」や「国民」という概念はフランス革命をきっかけに新しく作られたものだ。

それまでは、王や貴族が土地を個人所有し、そこに住む人々はただ搾取されるだけの存在だった。

「国境」の概念は存在せず、フランスのルイ王家やオーストリアのハプスブルグ王家の私有地がヨーロッパ大陸霜降り状に分布していた。言葉や文化、人種が同じエリアが同類の集まりとして「国」をなしていた。

しかし革命によって王権停止、王族処刑、全財産没収を断行して、彼らが数百年間所有してきた土地は全て市民のものとした。市民は自らの意思で社会制度を変革し、古い殻から脱皮した。

そして彼らは自分自身の「国家」をもち、フランス「国民」となった。

ここで「国家」は自分たちの手で守らなくてはならないという発想が生まれてくる。

ナポレオン軍の兵士はみんな自分たちの「国家」を自分で守るという思いを持って戦った。彼らは死ぬまで戦う。これが強さの秘訣だった。