62/75 時の経過

ken1062006-12-06

東横線の渋谷駅です。扇型のパネル壁が印象的ですね。長年、多くの人たちに親しまれています。
建築は「時の経過」に立ち向かう存在です。そのおかげで、人間は物理的以上に精神的な安全を建築から得ることができるのです。
建築は人間を雨風や外敵から守ります。このとき、建築は自動車などと違い「いつでも、どんなときでも」同じ場所に在って人間の安全を確保してくれますね。「いつでも、どんなときでも」これは実は大変なことです。精神的な安全とここで言うのは、いつも変わらず同じように存在してくれることが人間に静かで深い安心感を与えてくれるのだという意味です。
「時の経過」は人工物を崩壊へと導く。建築はそれに立ち向かっています。東横線の渋谷駅のような公共施設は、ことさらに、多くの人々の精神的安全を確保してきたのです。