27/75 レオニドフ「太陽の都市」

ken1062007-01-31

ロシアの建築家イワン・レオニドフ Ivan Leonidov 晩年のドローイングです。「太陽の都市」 "sun city" と名付けられたプロジェクトで、国連本部のコンペ時に制作されたようです。敷地はインド洋の島に設定されています。
国連本部はニューヨークに建設することが決定していましたが、レオニドフはあえてインド洋の島に計画したのですね。彼はインドの和平に関心を持っていました。インドは国内に多くの民族がおり、政治的に深刻な問題を抱えています。レオニドフは、各民族が自分たちのアイデンティティーを保ち、平和に共存できることを願っていたようです。
彼が敷地をインド洋の島に設定したのは、国連本部を世界の国々が平和に共存するシンボルととらえ、これをインド近くに計画することで、世界平和と民族共存の可能性を強調したのでしょう。