35 鉄筋コンクリート造の父ペレ

ken1062011-08-21

近代建築についてはいろいろ考え続けたいと思っています。

例えば、コンクリート技術と近代建築の関係はどうか?

ローマ時代と違うのは、鉄筋をコンンクリートの芯に入れて使うことですね。鉄筋に引張力を負担させて、圧縮にも引張にも強い合理的な構造が近代のコンクリート技術によって実現したのです。

さて、その鉄筋コンクリート構造を使いこなし、近代建築の名作を残した最初の建築家としてオーギュスト・ペレを挙げたいと思います。

彼は建築物の力学的な構造が分かったので、建物の骨格を鉄筋コンクリートでつくることの意義を理解していはずです。

鉄筋コンクリートは当時まだ橋梁などで使われる土木技術と思われていて、教養ある文化人は「野蛮な」材料という印象を持っていました。

そんな時代にペレは鉄筋コンクリート造の美しい劇場や教会を実現したのですね。写真はパリ市内にあるシャンゼリゼ劇場です。