ネルヴィ 1891-1979

nervi

ネルヴィ 
Pier Luigi Nervi
(1891-1979)

ネルヴィはイタリアの構造エンジニアです。イタリアにおける近代建築の元祖巨匠はこのネルヴィとジオ・ポンティと言われていますね。

ネルヴィは鉄筋コンクリートを用いた大規模な構造物を得意としていました。技術者として構造的な発想力がゆたかであると同時に、すぐれたデザイナーでもあったのです。大スパンと長大キャンティレバー(片持ち梁)を鉄筋コンクリートで実現した幾つかの名作を残しています。

ネルヴィは北イタリアのサンドリオに生まれ、ボローニャ大学で土木工学を学びました。卒業後、約10年間は建設会社の技師として働きます。そして30代になった時、自分の構造事務所を持ちました。

1928年、ネルヴィが37歳の時フィレンツェの市営スタジアムの設計競技に勝って、彼の名前はヨーロッパで知られるようになります。実現した案は屋根のキャンティレバー(片持ち梁)が特徴的な名作となりました。100mの長さで22m持ち出したコンクリート屋根が続く非常にダイナミックな造形です。

56歳でローマ大学構造力学の教授になります。87歳で亡くなる直前まで教授を務めました。