オリエンテーション 12/75

ken1062006-10-17

ミースの「ガラスのスカイスクレーパー計画1922」の模型です。敷地は決められていません。道路で囲まれた都市の一画を想定していたようです。ビルの平面は2本のコアを芯にしたダブルコアですが、外形はもこもこした、雲かシュークリームのようです。どんなかたちでもいいということでしょう。敷地の形状にフィットさせる事を意図していたと思われます。当時、大都市における土地不足は社会問題でした。先進国は都市部に人口が集中するようになっていたのです。従って半端で残った土地でも無駄にできなかったのですね。
そんなわけで、この高層ビルの配置計画にはオリエンテーションへの配慮はないと考えていいでしょう。基準階はほぼ完全にニュートラルなスペースのようですから、配慮する必要もないものと思われます。逆に、無性格な平面を配置して、各方位から受ける影響によってスペースを性格付けるつもりだったのかも知れません。