54/75 建物の重さ

ken1062006-11-28

建物の重さは建物自体の重さと載っている荷物や人の重さの合計です。建築基準法では前者を「固定荷重」後者を「積載荷重」と呼んでいます。この分類だと、もう一つ「積雪荷重」が加わります。
さて、ここで簡単に建築基準法を参照して「積載荷重」についてみてみましょう。「積載荷重」は建物の用途や部屋の使い方によって変化する重さですね。建築基準法では適正な数値を個々に決めています。例えば床について「積載荷重」は2900N/平方メートル(事務所の場合)、1800N/平方メートル(住宅の場合)などとなっています。1N は約100グラムの物体にかかる重力ですから、2900N/平方メートルは、一辺が1メートルの正方形の床に約290キログラムの荷物と人が載っていることになります。したがって、一辺が10メートルの正方形の床なら約29トン。5階建ての事務所ビルだったら床5枚として約145トンの「積載荷重」が床に作用している計算になります。一方、住宅の場合「積載荷重」は1800N/平方メートルですから、同じ5階建てのビルでも約90トンです。
とにかく、こんな風にして建物の「積載荷重」を概算することができるのです。このとき建物の用途によって「重さ」がずい分違ってくることが分かりましたね。ちなみに建築基準法では、住宅、事務所の他に、教室、百貨店、劇場、映画館、自動車車庫、廊下、屋上広場などについて「積載荷重」が決められています。中でも一番重いのが自動車車庫の5400N/平方メートルでーす。