74/75 旅日記

ken1062007-04-18

これは建築家シンケル Schinkel の日記です。ロンドンの大英博物館を訪れたとき気になったことを記したページです。当時、大英博物館はまだ建設中で、ロバート・スマークのデザインによる国家プロジェクトとして注目を集めていました。その時シンケルは45歳で、ベルリンの中心部に国立博物館を建設する仕事を抱えていました。その参考のためにロンドンで建設中だった大英博物館を視察に来たのですね。
このシンケルの旅日記は1826年にパリとイギリスを旅行した際に書かれたものです。ドイツ人の几帳面さがよく現われた日記で、その日滞在した土地や誰に会ったかなどを毎日欠かさずつけていました。
旅は建築家にとって新鮮なインスピレーションを得るための大切な行為です。調べてみると、巨匠の多くが自分の旅をしていることが分かります。伊東忠太の中国・インドへの旅、安藤忠雄シベリア鉄道の旅などはよく知られていますね。