50/75 ベネチアの歴史

ken1062007-07-04

697年、第一代のドージェが選出されベネチアは独自の元首を戴いた独立国家のかたちをとるようになりました。これが1000年以上続くベネチア共和国のスタートです。
10世紀には地中海の強力な貿易国家となり繁栄を誇るようになりました。
12世紀には十字軍の遠征にかかわり、巨大な利益を得ています。とくに第4回遠征の時、ベネチアは十字軍をコンスタンチノポリスに先導し、現地に蓄えられていた多くの財宝、さらに領地までも獲得しました。
13世紀、ベネチアの貿易商、マルコ・ポーロが中国へ旅をしました。これは「アジア」の存在をヨーロッパの人々に印象付ける画期的な出来事でした。
15世紀になるとベネチアの力は相対的に弱まります。その原因は、オスマントルコの勢力が増大した事、アフリカの喜望峰を経由する新しい航路が発見され、ベネチアが誇った海上ネットワークの価値が下がった事などが挙げられます。
17世紀末、オスマントルコとの25年にわたる戦争の末、地中海の最後の前線基地だったクレタ島を奪われてしまいます。
18世紀末、ついにベネチアの独立は失われてしまいます。ナポレオン軍の侵入を許し、フランスの支配下に入ったのです。1797年のことでした。その後、ベネチア共和国はオーストリアの属国となります。
1866年、オーストリアプロイセンとの戦争に大敗すると、ベネチアイタリア王国 the kingdom of Italy に統合されました。
こうして、我々が知っているイタリアのベネチアが生まれたのです。