日本列島における歴史軸。
これは磯崎新が福島原発の事故をきっかけに提案した「首都移転」案の根拠として考えたものだ。この歴史軸は「交通網の更新」「国際港の新設」など、新たな物流計画を考える足掛かりにもなる。
古代においては、出雲と鹿島が日本列島における重要ポイントだった。そこで、この2点を結んで北緯35度30分の軸線を引く。
次に、若狭と熊野に注目して東経135度30分の軸線を引く。若狭は都への海の窓口だった。
この2本の軸線は日本列島の中央部で直交する。(写真の赤いライン)
歴史軸は未来の日本のあるべき姿について時間的、空間的なスケールで検討する際の有効な補助線に違いない。
磯崎新「この日本列島において、社会の全面的な制度設計をやりなおさねばならないことは1995年以降わかっていたはずなのに誰も何もやらなかった。」
「注目すべき人物はジェファーソンと後醍醐天皇。彼らが断行した「ずばっと線を引く蛮勇(開拓時代のアメリカ)」「先例のないこと(建武の新政)」が今の日本には必要だ」