シュタイナー

steiner

ルドルフ・シュタイナー 
Rudolf Steiner (1861-1925)

シュタイナーは人智学という新しい学問をつくった20世紀の思想家です。その拠点としてスイスのドルナッハにゲーテアヌム(ゲーテの館)と名付けた集会場をつくりました。鉄筋コンクリートの彫塑的な建物です。

現在のゲーテアヌムは再建されたものです。最初のゲーテアヌムはシュタイナーが50代のとき完成し、10年もたたないうちに焼失しています。彼は亡くなる直前に新しいゲーテアヌムの図面を作成し、それは彼の死後1928年に建設されました。

ゲーテアヌムは建物全体が一体的な形態になっていて、コンクリートによる彫刻的な表現の可能性を示した点に建築的な意義があると考えられます。内部には1000人収容する客席があり、集会場や劇場として機能するようです。オイリュトミーの踊りなどが上演されることで知られていますね。

シュタイナーはオーストリアに生まれ、ウイーン工科大学で自然科学や哲学などを学んでいます。ゲーテの研究者として活動し、多くの著作を残しました。また講演も数多くおこなっています。

シュタイナーの関心は哲学に集中するのではなく、芸術や医学、教育、農業、そして建築など幅広く多方面にわたりました。著作や講演の数が多かったことと相まって、シュタイナーの影響を受けた人々は多く、各方面で彼の思想は様々に展開され、実践されています。