シャルル・ガルニエ

garnier

シャルル・ガルニエ 
Charles Garnier (1825-1898)

シャルル・ガルニエはパリのオペラ座を設計した建築家として知られていますね。パリのオペラ座といえば、ナポレオン三世によるパリ大改造を象徴する文化施設として建設された、極めて豪華な19世紀の建築です。歴史的にもバロックと古典をベースにした第二帝政時代を代表する作品ですね。

そのオペラ座の建築家シャルル・ガルニエは、初めヴィオレ・ル・デュクのもとで実務の修行をしました。彼が10代の頃です。そのあとパリのボザールに入学して建築家になるための専門教育を受けることになります。そして見事ローマ大賞を獲得し、将来を約束された建築家となることができました。

ガルニエは大賞受賞の特権としてイタリア滞在を5年間経験し、30歳の頃帰国しました。彼はローマの他にギリシアにも滞在したようです。本場の古典建築を体験したことはその後のガルニエに何らかの影響を与えたことは確かでしょう。

彼は帰国後、バルという建築家のもとで働きはじめました。

さて、ガルニエ36歳のとき、ナポレオン三世が主催するオペラ座の設計競技が開催され、彼はこの世紀の大コンペで優勝したのですね。パリ大改造を推進するナポレオン三世はガルニエの案を非常に気に入り、計画案はすぐ実行に移されました。そして14年の歳月をかけて竣工に至ります。

設計競技でガルニエが提出した図面は極めて詳細な書き込みがされた世界最高峰の図面として評価され、もはや芸術品の域に達するものだと言われました。シャルル・ガルニエの名はこのオペラ座によって歴史に刻まれました。現在でも現地ではオペラ座をPalais Garnierと呼んでいるほどですね。

ガルニエは寡作でした。他の作品で有名なのは、モンテカルロにあるカジノ・ホテルでしょうか。これも非常に豪華な古典建築です。