41/75 バチカン

ken1062007-06-19

バチカン市国 State of the City of Vatican は1929年にイタリアから独立した主権国家です。同時に世界のカトリック教会の総本山でもあります。国土は日本の皇居の半分弱。全体が高い城壁で囲まれ、中には教会の他に巨大な美術館、オフィス、庭などがあります。人口は約800人。ベネディクト16世 Pope Benedict XVI が国家元首であり、ローマ教皇ですね。
バチカン市国はローマを南北に流れるテベレ川 Tevere の西側に位置しています。まちの中心は対岸の東側にあり、ローマ帝国も "Capital" のメイン施設は東側に建設しました。
349年、ペテロの墓に聖ピエトロ聖堂を建てたのが始まりです。注目すべきは、この約20年前の330年に、キリスト教の敵だったローマ帝国がここローマから首都をイスタンブールに移している点です。
この写真でも見られるバロック様式の大ドームや楕円形の広場は16世紀につくられたものです。ブラマンテやミケランジェロ、ベルニ−ニなど多くの巨匠が関わりました。この時代、キリスト教の大聖堂はイスタンブールアヤソフィアが最大で代表だったのですが、オスマントルコ帝国の侵攻でモスクに改造されてしまいました。この大事件をローマのこの場所にキリスト教の顔となる新しい大聖堂が必要になった原因と考えることができるかも知れません。