出雲大社・社殿の巨大柱が発掘され、この建物が尋常ならざる高さだったことが判明した。平成11年(1999年)〜平成12年(2000年)の発掘調査で社殿を支えていた巨大な柱が地面から掘り出されたのだ。
調査結果と書物から推定される出雲大社・社殿の姿は以下の通り。
高さ48m。階段の長さ100m。支える柱は合計9本。貫は一切なし。(古代に貫は存在しなかった)
9本の柱はそれぞれ3本の丸太を鉄の輪で束ねたもの。直径3m。9本のうち7本は杉で作られていた。
残された記録(平安時代以降)によると社殿は約200年間に7回倒壊した。ざっと30年に一度の割合で倒壊していたことになる。その度に復旧したのであれば、20年に一度行われる伊勢神宮の式年遷宮のようだ。
出雲大社がなぜ尋常ならざる建物だったのか?
話は古代にさかのぼる。当時、出雲国(オオクニヌシ)と大和朝廷(アマテラス)は日本の主の地位をかけて争っていた。そして出雲国は壮絶な戦いに破れ敗者となった。こうしてアマテラスが現在の天皇家へとつながる正当な筋になった。
出雲は言わば敗者の隠れ家だ。オオクニヌシの怒りや怨念を鎮めるために巨大建造物が作られたのではないか。(仮説)