11 鎌倉の軍事政権

ken1062014-10-17

鎌倉はかつて日本の「政府」が置かれた場所だ。京都から遠く離れた鎌倉の地に日本の「政府」が成立したのは画期的だった。

それは源頼朝の巧みな政治力によって、京都の朝廷から徐々に権力を奪うことによって実現した。

源頼朝のすごい所は、武士が日本を実効支配するための方法を編み出して制度化したことだ。「武士の頭領である自分は朝廷から日本を治めることを委譲されている」という形を作ったのだ。これは徳川慶喜大政奉還まで続いた。

もともとは朝廷の警護が任務だった武士が政権の担い手になったことは、日本の支配階級が貴族から武士へ変わったことを意味する。これを最初に実現したのは平清盛だが、朝廷から独立した状態で制度化したのは源頼朝だ。その後700年近く武士の世の中が続いた。彼の影響は非常に大きい。