今改めて確認すべき「日本的なもの」1/10

今、世界中が非常事態にある。きっかけはウイルスだったが、この事態の中で注目すべき点は世界中の市民・国民に植え付けられた恐怖心だ。そして「共通の敵に対して、市民・国民が共に力を合わせて立ち向かわなくてはならない」というモノトーンの息苦しい空気感だ。

 そして、これには裏がある。

 

それはさておき、我が日本のことを考えたい。今回のコロナ禍によって、日本人が暮らす日本社会が、世界標準と如何にかけ離れているかが改めて明らかになった。

 そこで、まずは建築における「日本的なもの」を並べて、ユニークな個性が醸成された土壌を確認しようと思う。

 

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伊勢神宮の式年遷宮

神様のお引っ越し。古い建物は壊してしまうが、また同じ作法で作り直す。20年に1回、永きにわたって行ってきた。「形式」を引き継ぐ、このやり方は日本的なものだ。

 

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茶室「待庵」

利休が発明した2畳しかない極小の場。そこで、砕いて粉末にした茶を飲み、書や器を愛でる。これ、すなわち茶道なり。