今の中国はどうなっているのか:状況理解の試み13

 

中国の核にある共産主義について

 

共産主義は「宗教」を否定する。中国が世界中で異様な存在に見えるのは、中国共産党政府が「宗教」そのものを認めないからではないだろうか。

 

人は理性の力を借りて理屈をこね、目の前の現実、事実をよそに、白を黒と言い、黒を白と言う。人殺しさえ「正しい」と正当化してしまう。

 

だからこそ「宗教」を大事にして、ヒトの道を考え反省するのではないか。「宗教」は理屈をこねまわす人間をさとしてくれる。他人を殺してはいけない。困った人がいたら少しでもいいから施しをしなさい。弱い人間でも人として生きていいのだ、と。

 

人類=ホモサピエンスは大脳が飛び抜けて発達した生物であり、理性の力を使って自らの意思で理論を組み上げ、哲学や文学を創造することができる。しかし、だからこそ逆に理性が暴走すると自然の摂理に反することを平然を行なってしまう面も合わせ持っている。

 

中国共産党政府は「宗教」を否定し、理性の力だけで全ての事象を判断し、人民に正しさを押しつけている。強者が弱者を支配するのは当然のこと。考えの違うものが互いを認め合って共存するなど愚かなことだと考える。

 

こういう世界観に染まる中国が欧米先進国から異様に見えるのは、共産党政府が「宗教」を否定し無視するからだと思う。