3. 「都市」について

34/75 広場に向けて

Duomo 大聖堂の柱です。Piazza Duomo に面して立ち、圧倒的な存在感を広場に向けて放っています。「ここに重要な建物がある」ことを示す列柱です。 写真には見切れて写っていませんが、シラクサの大聖堂はゴシック様式の荘厳な教会です。ここには波乱に満ち…

33/75 シラクサのPIAZZA DUOMO

シラクサの広場です。大聖堂 Duomo があるのでこの町の Piazza Duomo ですね。 Piazza Duomo はシラクサの「海の部分」つまり海に突き出した半島状の部分 Ortygia Island にあります。通常 Piazza Duomo といえば町の中心にある広場ですから、シラクサの中心…

31/75 先端部分にも密集

シチリア島のシラクサ Siracusa (it), Syracuse (en) です。シラクサはシチリア東端に位置し、イオニア海に面した港町ですね。アルキメデスの故郷であり、太宰治の「走れメロス」の舞台としても知られています。 また、ギリシア建築の遺跡がよく残っているこ…

29/75 「神殿の谷」

アグリジェントの Valley of the Temples 「神殿の谷」です。 アグリジェントは紀元前6世紀頃、この地に入植したギリシア人が起したまちです。Akragas と名付けられ、急速に発展してゆきました。アグリジェントのようなギリシア人植民地は地中海各地に多数存…

28/75 ギリシア人のまち

アグリジェント Agrigento にあるギリシア神殿 Temple of Concord です。 まちの海側には「神殿の谷」Valley of the Temples と呼ばれる草原が広がり、多くの古代遺跡が存在しています。中でもこの Temple of Concord はかなり保存状態のよいドリス式神殿で…

27/75 アグリジェントはアフリカに近い

シチリア島のアグリジェント Agrigento です。島の南側、地中海に面した小都市です。 まちの中心部は内陸の小高い丘にあり、そこから海岸に向かってゆるやかな草原が広がっています。この写真はまちから海岸方向を眺めた様子ですね。 アグリジェントには古代…

26/75 テルマイコス湾

補 : add ギリシア第2の都市テッサロニキ Thessaloniki の湾岸です。面しているのはテルマイコス湾 Thermaic Gulf です。ここはエーゲ海の北端ですから、南端のクレタ島の海とは随分違います。 テッサロニキはこのテルマイコス湾からエーゲ海に出られる上、…

24/75 クレタ島の海上要塞

補 : add クレタ島、イラクリオン Heraklio の港です。 向こうに見えるのは海上の要塞ですね。クレタ島を支配していたベネチア人たちが築いたものです。

22/75 サントリー二の白

補 : addこのように切り立った崖に白い建築が建つ様子は印象的です。 白は太陽光の微妙な加減を反映します。サントリー二の町は、自然光を受けて一日のうちに様々と表情が変わるんですね。朝日が登る時、真昼の強い日差しの時、そして日没の時。雲の出方でも…

20/75 アテネのプラカ地区

補 : addアテネのプラカ地区 Plaka です。プラカ地区はアクロポリスの足下にある旧市街で、現在は飲食店が軒を連ねています。 この写真では、道が行き当たった所に「風の塔」が、その上に「アクロポリスの丘」が見えていますね。

17/75 見通しのいい坂道

カタニア Catania の大通りです。町は海に向かって下り坂です。「バロック」的に見通しよく整備された道路はとても気持ちのよいものです。 大通りは大聖堂 Duomo と大広場 Piazza Duomo に至り、最後は海にでます。 こういう明快な町づくりの背後には人々の…

16/75 噴火のつめあと

シチリア島のカタニア Catania はエトナ山 Etna の裾野にある町です。過去においてエトナ山の噴火に伴う溶岩流や地震の被害を幾度も受けてきました。 エトナ山は高さ約3300mもあり、ヨーロッパでも有数の火山です。 この写真は溶岩が建築物にめり込んでいる…

15/75 エトナ山の町カタニア

シチリア島で2番目に大きい町カタニア Catania です。エトナ山 Etna の裾野に位置し、古代からその影響を大きく受けてきた町です。エトナ山は活火山で近年では2005年に大きな噴火がありました。カタニアはエトナ山の南側斜面が海に至る裾野にあるため、町に…

13/75 テッサロニキ

テッサロニキ Thessaloniki です。アテネに次ぐギリシア第2の大都市で、バルカン半島の中心部に位置しています。この辺りは「マケドニア」という地方ですね。アレキサンダー大王ゆかりの地でもあります。 テッサロニキは背後に山、前面に海という良好な地形…

11/75 クレタ島

クレタ島 Crete のハニア Chania です。ハニアはクレタ島第2の港町ですね。クレタ島は東西約300kmの巨大な島で、エーゲ海から地中海へ出るための玄関口にあたります。中央には2000m級の山脈があり、写真で見るように海の青と雪の白の対比は美しいものです。 …

09/75 サントリーニ島

サントリーニ島 Santorini です。エーゲ海に浮かぶ美しい島ですね。夏になると多くの観光客がバカンスを過ごしにやって来ます。 島には空港や港があり、中心部は繁華街ですが、この写真にある純白の「下町」エリアは車も入らないような小道が迷路状に広がっ…

07/75 リカビトスの丘

リカビトスの丘(標高約270m) Likavitos です。アクロポリスの丘(標高約160m) と並ぶアテネの名山ですね。ふもとは松の木で覆われています。かつて「狼の丘」と呼ばれたこともあるようです。ケーブルカーで山頂までゆくと、アクロポリスの丘の向こうに海が見…

06/75 アテネ

ギリシアのアテネ Athene です。ここはかつてアゴラ Agora があった場所で、アテネの中心部でした。上はアクロポリスの丘 Acropolis で、パルテノン神殿 Parthenon やエレクテイオン Erechtheion など神聖な建築があります。 アテネはエーゲ海から5kmくらい…

01/75 イスタンブールの場所

イスタンブール Istanbul です。ガラタ塔 Galata から見たマルマラ海 Marmara の様子です。この先にはエーゲ海が広がっています。逆に、写真の見返り方向にはボスポラス海峡 Bosporus があって、その先は黒海ですね。イスタンブールの場所は、実はけっこう分…

60/75 道と広場と住居表示

AtoZ という英国で一番普及している地図です。ロンドン中心部であるにもかかわらず、見ての通り、道と広場しか書いてありません。しかしこれで十分実用的なのです。実際これを使ってロンドンを歩いてみると、どんな場所でもスムースに行くことができるでしょ…

59/75 江戸をつくる

これは江戸が開発される前後を比較したものです。左側が幕府が置かれる前、右側が徳川氏が入国してから約40年たった1630年頃の様子です。江戸の開発は地形を変えるほどの大事業でした。 最初の大工事は日比谷入江を埋め立てることでした。湾から大きく内陸に…

57/75 ベネチアの伝統

ベネチアの町中には自動車が走っていません。現代都市であるにもかかわらず車がないのはほとんど奇跡のようです。 そんなベネチアは9世紀はじめに誕生しました。そのきっかけは外敵から身を守るためにアドリア海に浮かぶ内海の小島群に人々が移住したことで…

56/75 ヴォアザン計画

これはル・コルビュジェの「ヴォアザン計画」Plan voisin のスケッチです。パリの中心部に超高層ビル群を建てることを提案する、非常に大胆な都市計画です。パリが抱える諸問題を超高層ビルでいっきに解決しようとするものですね。1925年に行われたパリ万国…

42/75 怪物都市

アジアをはじめ、世界の各地で怪物的な発展を見せる「都市」が生まれています。 レム・コールハ−スはラゴス、珠江デルタなど、激しい変化が進行中の都市に対してリサーチを行っています。「現在、世界は資本主義が支配するグローバリゼーションがゆきわたり…

33/75 祭り

建築には「祭り」の要素があります。この絵は昔の普請場のようすを描いたものですが、活気溢れる普請場はまるで「祭り」をやっているようですね。人間の手で大きな作業をするには「はれ」の空間演出が効果的。「祭り」には人間のパワーを最大限に引き出す力…

56/75 建物の住居表示とパブリックの意識

これはロンドン郊外にあるBedford Park ベッドフォード・パークという住宅地です。ヒースロー空港からロンドンの中心に向かう途中にあるTurnham Green ターナムグリーン駅が最寄りです。Richard Norman Shaw ショウという建築家が住宅の設計を手がけています…

「大自然」と都市 38/75

上海では交通網が整備され、高層ビルがどんどん建設され、商業施設が増え続けています。背後には莫大な資金が動いていることでしょう。こうした経済至上主義によって都市が発達してゆく現象は、上海に限ったことではありませんが、そのスピードと規模の大き…

集まって住む 32/75

エーゲ海にあるサントリー二島です。ギリシア共和国に所属するクロワッサンのような小島で、長さが約12kmほどです。これはイア(Oia)というまちですね。 イアは実にきれいにまとまって見えます。おそらく、まちの作り方に幾つかのルールが存在しているのでし…

ヒューマンスケール 20/75

シアトルにあるFreeway Parkです。造園家ハルプリン Lawrence Halprin のデザインです。周囲は高層ビルです。それと対比的に公園はヒューマンスケールであり、都会のオアシスですね。親水性というか、親緑性というか。緑や水に対して、手がとどくような感じ…

プライベートとパブリック 19/75

コヴェント・ガーデンのニール通り Neal Street です。ロンドンにある普通の道です。道には必ず名前が付けてあって、番地の表示も道が基準になっていますね。「ニール通り10番地」のように、道の端から順番に番号を打っていきます。 こうした分かりやすさは…